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この記事では、食道がんについて解説しています。食道がんはどのようながんなのか、症状や病期、治療法などについてまとめました。
食道は、咽頭と胃の間をつないでいる管のような臓器です。食道は、心臓や大動脈、器官などの臓器や背骨に囲まれているのが特徴です。食道の壁は、内側から外側に向かって粘膜・粘膜下層・固有筋層・外膜に分かれていて、周囲にリンパ節があります。
食道は、口から食べた飲食物を胃に送る役割を持ちます。食道は、重力で下に流れ、壁の内側の筋肉が動くことによって、胃へと送られていくと言われています。胃から食道に、食物が逆流しない構造になっているのも特徴です。
食道がんは、食道の内側部分を覆っている粘膜の表面から生じます。食道のどの部分にもできる可能性がありますが、約半数が食道の中央付近から生じると言われています。また、食道内に、いくつものがんが同じタイミングで発生することもあります。
食道の壁の粘膜内にとどまっている状態のがんを「早期食道がん」、粘膜内から粘膜下層までに見られるがんを「食道表在がん」と呼びます。食道の粘膜から生じたがんは、大きくなっていくと食道の外側に広がり、大動脈や器官など、食道の壁を越えて周りの臓器まで広がっていきます。
また、食道の壁の内側にある血管やリンパ管にがんが浸潤し、血液やリンパの流れに乗って、肺や肝臓、リンパ節などの臓器へ移っていきますが、これを転移と呼ぶのが特徴です。
2019年に食道がんと診断されたのは、26,382例(男性21,719例・女性4,663例)です。
日本食道癌学会の全国調査(2008年)によると、日本における食道がんの現況は、性別では男女比が約6:1となっており、男性に多いがんだとわかります。年齢は、60~70代に好発し、全体の年代の約70%弱と言われています。
食道がんは、初期の状態だとほとんど自覚症状が見られません。飲み込みにくさなどの症状が見られるようになるのは、がんが一定の大きさを越えてからです。がんが進行するにしたがって、飲食物が飲み込みにくい、胸の違和感、胸・背中の痛み、咳、声のかすれ、体重減少などの症状が見られやすくなります。
胸や背中の痛み、声のかすれ、咳などの症状は、循環器や呼吸器の病気でも見られますが、心臓や肺の検査だけではなく、食道の検査もする必要があります。食道がんは、早期の状態でもリンパ節転移を起こしやすいと言われているため、早期発見につなげるためにも検診や人間ドックの受診が大切です。
食道がんの治療は、がんの進行の程度をあらわすステージ(病期)やがんの性質、身体の状態などに基づいて検討していきます。
病期は、ローマ数字を用いるのが一般的です。食道がんの場合、進行具合に合わせて0期〜ⅣA、ⅣB期まであり、病期を進行度(ステージ)と呼びます。
上部消化管内視鏡を使って、がんを食道の内部から切り取る方法です。内視鏡を使用したがんの切除は、身体へかかる負担が少なくて済み、早く回復しやすいと言われています。
内視鏡的治療では、内視鏡スコープの先に付けた透明キャップに、がん病巣を吸引する、もしくは鉗子でつかんで牽引し、ワイヤで引っかけて絞扼した後、高周波電流を流して切除する内視鏡的粘膜切除術と呼ばれる方法があります。
上記のほかには、電気ナイフを使って、がん病巣を削り取る内視鏡的粘膜下層剥離術と呼ばれる方法もあります。内視鏡を用いた治療の対象となるのは、ステージ0(リンパ節転移が見られない)の状態の方です。
食道がんの手術は、がん切除と再建術の2つに分類されます。切除術は、食道がんに対する標準治療で、がんが見られる食道と胃の一部を切除して、リンパ節を含む周りの組織も切り取るリンパ節郭清を行います。
食道切除後は、胃や腸を用いて、食道の代わりとなる新しい経路を作る再建術と呼ばれる手術を実施します。
食道がんの大部分を占めるとされる「胸部食道がんに対する手術」は、頸部・胸部・腹部という広範囲にわたる大きな手術です。術後に合併症が見られやすいため注意が必要です。3大合併症として知られるのは、縫合不全(つなぎ目がほころんでしまう)・肺炎・嗄声(声のかすれ)です。
近年では、身体に負担が少ないとされる低侵襲性手術が行われるようになってきました。
放射線治療には、がんを治すために行われる根治照射と、がんによる症状を抑えるために行われる緩和照射の2つがあります。手術と同様に、がんの見られる部位に対して実施する治療で、食道や声帯、胃の機能を温存が行えるケースもあります。
高エネルギーのX線などをがんに照射して、病巣を小さくしていきます。また、放射線治療を単独で実施するよりも、化学療法と一緒に実施する化学放射線療法の方が有効とされています。
内視鏡切除が困難な0期~ⅣA期のがんに対して、根治目的で実施されるケースもあります。上記のように、放射線療法と化学療法などの治療法を組み合わせて行うことを集学的治療と呼びます。
食道がんに対して行われる薬物療法は、根治を目的として行われるものと、切除不能な進行・再発食道がんに対して行われるものがあります。近年、食道がんにおいては手術と化学療法、もしくは化学療法と放射線療法を組み合わせた集学的治療が多く実施されているのが特徴です。
根治を目的とした集学的治療として実施させる薬物療法は、Ⅰ~Ⅲ期で行われる「術前化学療法」と「術後化学療法」、そして0~Ⅲ期・Ⅳ期の一部に対して行われる「化学放射線療法」と呼ばれる治療があります。
進行・再発してしまった食道がんに対して行われる薬物療法は、Ⅳ期で実施する「化学療法」もあります。治療の効果は、原発巣には内視鏡やCT、転移巣には主にCTでチェックされます。
免疫療法とは、免疫のパワーを用いて、がん病巣を攻撃する治療のことです。現在、免疫療法は、治療効果や安全性が科学的に証明されている「効果が証明された」ものと、証明されていない「効果が証明されていない」治療に分類されます。
近年では研究が進められてはいますが、「効果が証明された免疫療法」は、まだ一部に限られているのが現状です。「効果が証明された免疫治療」で用いられる主な薬剤は、「免疫チェックポイント阻害薬」と呼ばれるものです。この薬剤は、免疫ががん細胞を攻撃するパワーを維持する(ブレーキがかかるのを抑制)薬剤だと言われています。
がんにかかると、身体や治療のことだけではなく、仕事や将来への不安など、さまざまなつらさを経験すると言われています。
緩和ケア・支持療法は、がんに伴う身体的・精神的・社会的なつらさを緩和したり、がんそのものによる症状や治療に伴う副作用や合併症、後遺症を軽減したりするために行われる治療やケアのことを言います。終末期だけに行うのではなく、がんと診断された時から始まるのが緩和ケアの特徴です。
つらさを感じた際には、がん治療と一緒に、いつでも受けられます。食道がんの場合、診断されたときから嚥下障害や栄養障害によってQOL(生活の質)が低下してしまっているケースが多いため、治療の初期から行うことが重要です。
体内にある“免疫のリーダー”
NKT細胞を活性化して、
がん細胞を攻撃する
「NKT細胞(ナチュラルキラーT細胞)」を人工的に活性化し、免疫を高める治療法です。
NKT細胞は、敵(がん)の特徴を認識し、総攻撃することも、長期にわたって記憶することも可能。
ほかの免疫細胞が分業している仕事を、自身で行いつつ、ほかの免疫細胞に指示を出せるという、免疫のリーダー的役割を果たしています。
成分採血
提携医療機関に外来。受療適格性判断のための血液検査をおこなったのち、約1週間後に成分献血を実施します。
ベッドに横になった状態で、4~5時間かけて特定の成分だけを保存する方法で、日本赤十字での成分献血と同様の方法で行われます。
この採血した単核球(リンパ球、単球)の層を細胞培養施設に移送します。
培養
単核球層から単球(白血球の3~8%を占める白血球の成分の一種。感染に対する防衛の開始に重要な細胞のこと)を単離し、樹状細胞へ分化誘導します。
結合
分化誘導された樹状細胞は、未熟な状態です。
これを十分に成熟化させるために引き続き培養し、免疫活性化物質を添加してNKT細胞を活性化する細胞を作り上げます。
この技術は理研免疫再生医学の特許であり、RIKEN-NKT™において使用されています。
また、この免疫活性化物質は、GMP製造(医薬品の製造管理及び品質管理の基準)され、理研免疫再生医学が独占的権利を持っています。
これらの技術は、理研免疫再生医学と提携しているクリニックに提供されています。
体内に戻す
成分採血から2週間後に、NKT細胞を活性化するための細胞(目的細胞)が医療機関に戻されます。医療機関にて、-80℃以下で凍結保存し、患者様が外来したときに、皮下注射または静脈への点滴により体内に目的細胞を戻します。日帰りでの治療になります。
理研発のメディカルサイエンス企業である、株式会社理研免疫再生医学では、NKT細胞標的治療に必要な薬剤や培養方法などを開発して、提携医療機関や共同研究機関等との協力により、保険外診療としてNKT細胞標的治療技術を普及することに努めています。
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