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こちらの記事では、肝臓がんについて解説しています。肝臓がんはどのようながんなのか、症状や病期、治療法などについてまとめました。
肝臓は、腹部の右上に位置する体内で最大の臓器です。重量は成人で1kgほどあり、身体右側と左側部の左右それぞれにある右葉・左葉に分けられます。肝臓の下側からは、門脈と呼ばれる、胃や腸から吸収した栄養を多く含む血液を肝臓に運ぶ静脈が通っているのが特徴です。
肝臓の主な役割は、以下の通りです。
このような役割を担う肝臓に発生するがんを「肝臓がん」と呼びます。
肝臓がんとは、肝臓に発生するがんの総称で「肝がん」と言われることもあります。肝臓の主な細胞である肝細胞ががん化してしまったものを肝細胞がんと呼ぶのが特徴です。
胆管と呼ばれる肝臓の中を通る部位ががん化したものは「肝内胆管がん(胆管細胞がん)」といい、治療方法が異なります。
なお、日本で発生する肝臓がんの90%以上は肝細胞がんだと言われていることから、一般的に「肝臓がん」は「肝細胞がん」を意味します。
2019年日本で肝臓がんと診断されたのは、37,296例。そのうち、男性は25,339例、女性は11,957例といった内訳です。人口10万人当たりの罹患率は29.6 例(男性41.3 例、女性18.5 例)でした。
また、2020年の死亡率は24,839人(男性16,271人、女性8,568人)となっています。
「沈黙の臓器」との異名を持つ肝臓は、炎症やがんが発生してもほとんど自覚症状が見られないことが多いです。健康診断や他の病気で検査を受けた際に、肝臓の異常を指摘されるケースも少なくありません。
肝臓がんにかかる人は、すでに肝炎や肝硬変などの慢性肝疾患を伴っているケースがあります、慢性肝疾患にかかり肝機能が低下すると、むくみや倦怠感、食欲不振などの症状が見られることがあるのです。
また、がんが進行すると、腹部の圧迫感やしこり、痛みなどの症状が見られることがあります。
がんの進行程の度合いをあらわすものとして、進行度分類と呼ばれるものあります。進行度分類はⅠ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳの4段階あり、数字が大きくなるほどがんが進行していると言われています。
肝がんの条件
1期 | (1)から(3)すべてに合致 |
---|---|
2期 | (1)から(3)の2項目に合致する |
3期 | (1)から(3)の1項目に合致する |
4期 | (1)から(3)すべてに合致しない さらにリンパ節転移や遠隔転移があると、それだけでステージⅣの状態。 |
肝臓がんの治療は、肝機能がどのくらい保たれているのか、肝臓以外への転移の有無、がんの大きさや個数など、がんの状態に基づき検討することになります。
手術を実施するかどうかは、(※)Child-Pugh分類がAもしくはBで、肝機能の評価が良い場合、切除した後に肝臓をどのくらい残せるのかによって判断します。
がんとその周囲の組織を手術によって取り除く治療法である肝切除は、がんが肝臓にとどまっていて、3個以下の場合に行われるのが特徴です。がんの大きさに制限はないとされており、10センチ以上の大きさであっても手術可能な場合があります。
Child-Pugh分類で肝硬変の程度がCという判定の際は、肝移植を勧められるケースがあるのです。
(※)肝硬変や肝予備能の診断に使用される分類です。
穿刺局所療法とは、腹部の上から超音波やCTを用いてがんの位置を確認しながら、肝臓内に見られる病巣の位置に向けて治療用の針を刺します。穿刺局所療法で推奨されているのは、ラジオ波焼灼療法と呼ばれる治療法です。外科治療に比べると、身体にかかる負担が少ないと言われています。ラジオ波焼灼療法は、がんを局所的に焼き固める治療です。
肝動脈塞栓療法は、鼠径部もしくは手首やひじの動脈からカテーテルを挿入し、血管造影を行いながら肝動脈まで先端を入れて、詰まらせる物質を注入する治療法です。肝動脈を詰まらせると、がん病巣に栄養を運ぶ血管を人工的に塞いで、血流を減らせるのです。
薬物療法は、分子標的治療薬や免疫チェックポイント阻害薬などが使用されることがあります。肝切除や穿刺局所療法、肝動脈塞栓療法などの治療が実施不可能な進行性の肝臓がんで、身体の状態をあらわす指標であるパフォーマンスステータスと肝機能がともに良好なChild-Pugh分類Aなら、全身薬物療法の対象となります。
肝がんへの放射線治療は、現在のところ標準治療として確立されていません。しかし、手術療法などの治療が困難な事例や、血管などに広がってしまっているがんに対する治療として、X線による放射線療法が実施されることがあるのです。
また、がんが大きくて手術が不可能と判断された場合には、陽子線や重粒子線による放射線治療が受けられるケースがあります。上記以外には、肝臓がんが転移するなど、症状がある場合には、緩和目的で放射線治療が行われるケースもあります。
※陽子線や重粒子線などの治療を行っている施設は限られているため、希望する方は主治医へ相談しましょう。
免疫療法とは、免疫の力を用いてがん細胞を攻撃する治療を指します。肝臓がんの治療に有効だとされている方法は、免疫チェックポイント阻害薬を使う治療法のみです。(2023年6月時点の情報です)
現在行われている免疫療法は、「治療効果や安全性が科学的に証明されたもの」と「科学的に証明されていないもの」があります。「効果が証明された免疫療法」で用いる薬剤は主として、免疫チェックポイント阻害薬だと言われています。
免疫チェックポイント阻害薬とは、免疫ががん細胞を攻撃する際にブレーキがかかるのを防ぐ薬です。
がんにかかると、治療や身体のことだけではなく、将来や仕事のことなど、さまざまな不安やつらさを経験すると言われています。病気に伴う身体や心、社会的なつらさを和らげるのはもちろん、がんそのものによる症状や治療に伴う副作用や後遺症、合併症を軽減したりする目的で行われるケアのことです。
緩和ケアは終末期だけに行われるのではなく、がんと診断されたときから始まります。つらいと感じる場合には、いつでも受けられるため、希望する方は主治医や看護師に相談しましょう。
体内にある“免疫のリーダー”
NKT細胞を活性化して、
がん細胞を攻撃する
「NKT細胞(ナチュラルキラーT細胞)」を人工的に活性化し、免疫を高める治療法です。
NKT細胞は、敵(がん)の特徴を認識し、総攻撃することも、長期にわたって記憶することも可能。
ほかの免疫細胞が分業している仕事を、自身で行いつつ、ほかの免疫細胞に指示を出せるという、免疫のリーダー的役割を果たしています。
成分採血
提携医療機関に外来。受療適格性判断のための血液検査をおこなったのち、約1週間後に成分献血を実施します。
ベッドに横になった状態で、4~5時間かけて特定の成分だけを保存する方法で、日本赤十字での成分献血と同様の方法で行われます。
この採血した単核球(リンパ球、単球)の層を細胞培養施設に移送します。
培養
単核球層から単球(白血球の3~8%を占める白血球の成分の一種。感染に対する防衛の開始に重要な細胞のこと)を単離し、樹状細胞へ分化誘導します。
結合
分化誘導された樹状細胞は、未熟な状態です。
これを十分に成熟化させるために引き続き培養し、免疫活性化物質を添加してNKT細胞を活性化する細胞を作り上げます。
この技術は理研免疫再生医学の特許であり、RIKEN-NKT™において使用されています。
また、この免疫活性化物質は、GMP製造(医薬品の製造管理及び品質管理の基準)され、理研免疫再生医学が独占的権利を持っています。
これらの技術は、理研免疫再生医学と提携しているクリニックに提供されています。
体内に戻す
成分採血から2週間後に、NKT細胞を活性化するための細胞(目的細胞)が医療機関に戻されます。医療機関にて、-80℃以下で凍結保存し、患者様が外来したときに、皮下注射または静脈への点滴により体内に目的細胞を戻します。日帰りでの治療になります。
理研発のメディカルサイエンス企業である、株式会社理研免疫再生医学では、NKT細胞標的治療に必要な薬剤や培養方法などを開発して、提携医療機関や共同研究機関等との協力により、保険外診療としてNKT細胞標的治療技術を普及することに努めています。
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