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こちらの記事では、膵臓がんについて解説しています。膵臓がんはどのようながんなのか、また症状や病期、治療法などについてまとめています。
胃の後ろにある膵臓は、長さが20cmほどの細長い形をしている臓器です。この膵臓は、食べ物の消化を助ける「膵液」を作り出すことに加えて、さまざまなホルモンを作って分泌するといった役割を持っています。
膵臓で作られた膵液は膵臓全体に通っている「膵管(すいかん)」によって運ばれた後、「主膵管」と呼ばれる管に集まります。この主膵管は、肝臓から胆汁を運ぶ役割を持つ「総胆管」という部分に合流して十二指腸につながるつくりになっています。
このような役割を持っている膵臓に発生するがんを「膵臓がん」と呼びます。
膵臓がんの多くは膵管に発生することが特徴となっており、その多くが「腺がん」と呼ばれる種類のがんです。この膵臓がんは膵臓の周りにあるリンパ節や肝臓に転移しやすい点も特徴のひとつです。このことから腹膜播種(お腹の中にがん細胞が散らばっている状態)が起こる、といったケースも見られます。また、「膵管内乳頭粘液性腫瘍」という病気から膵臓がんが発生する場合もあります。
そのほか「神経内分泌腫瘍」も膵臓に発生する腫瘍ではあるものの、通常の膵臓がん(腺がん)とは異なるものです。
2019年に日本において膵臓がんと診断されたのは「43,865例」となっています。そのうち男性は22,285例、また女性21,579例といった内訳です。人口10万人あたりの罹患率は34.8例(男性36.3例、女性33.3例)です。
また、2020年の死亡数は37,677人(男性18,880人、女性18,797人)となっています。
膵臓がんの場合、たとえがんが発生した場合でも小さいうちには症状が出にくいといった特徴を持っているため、早期発見が難しいといわれています。
その後、がんが進行した場合に見られる症状としては、腹痛や食欲の不振、腹部の膨満感、黄疸、腰の痛み、背中の痛みといったものが見られるようになります。そのほか、糖尿病の急な発症や悪化が見られる場合がありますが、このことによって膵臓がんが見つかるといったケースもあります。
ただし、上記の症状は膵臓がん以外でも見られることもありますし、膵臓がんが発生した場合でもこれらの症状が見られない場合もあります。
膵臓がんの病期は下記の通り1〜4期に分類されています。
1期 | 膵内に限局し、リンパ節に転移していない状態 |
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2期 | 腫瘍の一部が膵外に出ている状態。 リンパ節転移(-)は2A期、リンパ節転移(+)は2B期に分類される |
3期 | 腹腔動脈または上腸間膜動脈にがんが浸潤している状態 |
4期 | 肝臓、肺、腹膜、大動脈周囲リンパ節などへの遠隔転移が認められる状態 |
膵臓がんの治療においては、まず手術ができるかどうかについて検討を行い、「切除可能」「切除可能境界」「切除不能」のいずれの状態にあるのかを調べることになります。切除可能と判断される場合にはできる限り手術を行いますが、手術の種類としては「膵頭十二指腸切除術」「膵体尾部切除術」「膵全摘術」があります。
また、手術によりがんが取り切れるかどうか判断が難しいといった「切除可能境界」と呼ばれる状態の場合には、化学療法や化学放射線療法の後に治癒につながる切除が可能となっているかをあらためて検討し、手術を実施するといったケースもあります。
膵臓がんで放射線治療を行う場合には、「化学放射線療法」と「放射線治療」の2種類があります。
化学放射線療法は、「放射線治療」と「化学療法」を組み合わせた治療で治療効果を高めることを目的としています。この治療は、がんが周囲の重要な血管を巻き込んでおり、手術ができない局所進行切除不能膵がんにおける標準治療のひとつとなっています。
放射線療法は痛みを緩和することを目的とした治療方法です。遠隔転移が見られる場合や手術ができない局所進行切除不能膵臓がんの場合などにおいて、痛みを和らげる場合に用いられるケースがあります。また、骨転移によって起こる痛みを緩和するための治療としても勧められています。
膵臓がんの治療で薬物療法を用いる場合、「細胞傷害性抗がん剤」を用いて治療を進めていきます。これは、細胞が増殖する仕組みの一部を邪魔することによってがん細胞を攻撃する、という治療法です。また、病状や治療の状況によっては「分子標的薬」や「免疫チェックポイント阻害薬」を用いて治療を進めていく場合もあります。
このように膵臓がんにおいて使用する薬はさまざまな組み合わせがありますが、治療目的や状態、治療に伴って起こると考えられる副作用など、さまざまな点について患者と医師が話し合いながら、どのように治療を進めるのかを決めていきます。
免疫の力を利用してがんを攻撃する「免疫療法」が用いられる場合もあります。
2023年3月現在では、「MSI-High(MSI検査高度陽性)」の場合と「TMB-High(腫瘍遺伝子変異量高スコア)」の場合に免疫チェックポイント阻害薬を使用する治療法のみが膵臓がんの治療において効果があると科学的に証明されていますが、この免疫チェックポイント阻害薬による治療は薬物療法のひとつです。
体内にある“免疫のリーダー”
NKT細胞を活性化して、
がん細胞を攻撃する
「NKT細胞(ナチュラルキラーT細胞)」を人工的に活性化し、免疫を高める治療法です。
NKT細胞は、敵(がん)の特徴を認識し、総攻撃することも、長期にわたって記憶することも可能。
ほかの免疫細胞が分業している仕事を、自身で行いつつ、ほかの免疫細胞に指示を出せるという、免疫のリーダー的役割を果たしています。
成分採血
提携医療機関に外来。受療適格性判断のための血液検査をおこなったのち、約1週間後に成分献血を実施します。
ベッドに横になった状態で、4~5時間かけて特定の成分だけを保存する方法で、日本赤十字での成分献血と同様の方法で行われます。
この採血した単核球(リンパ球、単球)の層を細胞培養施設に移送します。
培養
単核球層から単球(白血球の3~8%を占める白血球の成分の一種。感染に対する防衛の開始に重要な細胞のこと)を単離し、樹状細胞へ分化誘導します。
結合
分化誘導された樹状細胞は、未熟な状態です。
これを十分に成熟化させるために引き続き培養し、免疫活性化物質を添加してNKT細胞を活性化する細胞を作り上げます。
この技術は理研免疫再生医学の特許であり、RIKEN-NKT™において使用されています。
また、この免疫活性化物質は、GMP製造(医薬品の製造管理及び品質管理の基準)され、理研免疫再生医学が独占的権利を持っています。
これらの技術は、理研免疫再生医学と提携しているクリニックに提供されています。
体内に戻す
成分採血から2週間後に、NKT細胞を活性化するための細胞(目的細胞)が医療機関に戻されます。医療機関にて、-80℃以下で凍結保存し、患者様が外来したときに、皮下注射または静脈への点滴により体内に目的細胞を戻します。日帰りでの治療になります。
理研発のメディカルサイエンス企業である、株式会社理研免疫再生医学では、NKT細胞標的治療に必要な薬剤や培養方法などを開発して、提携医療機関や共同研究機関等との協力により、保険外診療としてNKT細胞標的治療技術を普及することに努めています。
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