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標準治療で効果が得られず、がんが進行した患者さんから注目を集めているのが、「第4の治療法」とされる「免疫療法」です。免疫療法とは、その名の通り、免疫システムを利用して体内のがんを排除する治療法です。
がんになるのは、免疫システムがうまく機能しなかった結果です。免疫力が低下しているために、免疫細胞ががんを見逃してしまったり、見つけても排除ができないのです。さらに、手術や放射線療法を行っても体力が奪われ、抗がん剤を投与すればかえって命の危険にさらされる危険性もあります。
そこで、免疫細胞を活性化することで、がん細胞を排除しようというのが免疫療法です。元々自分の体に備わっている免疫の働きを利用するため、体への負担が少ない点がメリットです。
「免疫療法」というと、「芸能人が騙された治療法」「詐欺まがいの治療法」などと思う人もいるかもしれません。
免疫療法の歴史は意外と古く、研究自体は1890年代にアメリカでスタートしました。しかし、免疫システムの複雑さにより、なかなか思うような結果が得られなかったそうです。
にもかかわらず、「一縷の望みを掛けたい」という進行がんの患者の要望に応え、充分なエビデンスを得られないまま見切り発車をして治療を行う医療機関が出現。著しい効果が得られた人・全く効果が得られなかった人など効果にバラツキがあった上、もともとエビデンスが不十分な状態での試みだったため評価が難しく、いわゆる「代替医療」というイメージが次第に強まり、免疫療法の信憑性をおとしめてしまったのです。
実際に、「免疫療法」をうたって、科学的根拠のない治療を提供している悪徳クリニックも存在しています。そのせいで、日本ではさらに「免疫療法=怪しい治療」という認識が定着してしまいました。
しかし、世界的に見れば、この認識はかなり時代遅れです。実際、欧米ではいろいろな免疫チェックポイントを対象とする治療薬や多種類の免疫療法の検証が進んでいますし、日本でも、近年、大学や医療機関などで多くの臨床研究が行われています。
大切なのは、正しいクリニック選びをすること。美容外科など、がんの領域ではない分野の医師が施す治療には注意しましょう。また、がん医療の医師同士なら、互いに名前くらいは知っているもの。がん専門医が素性を知らないような医師がいるクリニックは選ばない方が良いでしょう。
一口に免疫療法と言っても、免疫細胞にはさまざまな種類があり、どの細胞を増やしたり活性化させるかで、がんを撃退する効果は異なります。ここでは代表的な治療法の特徴を簡単にご紹介します。
がん細胞を直接攻撃するリンパ球(免疫細胞)を増殖・活性化させて、投与する治療法です。NK細胞自体は患者さん自身の血液から取り出し、活性化し、培養するため、身体に優しく安全とされています。
ただし、NK細胞が認識できるがん細胞は、およそ全体の60%と言われており、40%のがん細胞を見逃してしまうというデメリットがあります。このため、単独で使用するよりも、抗がん剤と併用するなど、補助的な使われ方をすることがあります。
がん細胞の抗原を認識しているキラーT細胞を患者さんから採取して活性化した後、培養して点滴で体内に戻す治療法です。
多くの場合、人工的に作られた抗原を使用しますが、患者の体内でT細胞が認識したものと異なるがん細胞が存在した場合は、効果が期待できません。特に、転移や再発などでがん抗原が変化している場合は、キラーT細胞ががん細胞を攻撃できなくなります。
がん細胞の抗原をリンパ球に伝える能力に優れている樹状細胞を患者さんから採取し、体外で人工的に培養し、がん抗原を教えて強化したのちに、患者さんの体内に戻す治療法です。
がん細胞の顔を記憶した樹状細胞が、リンパ球などの攻撃隊に敵の情報を伝え、がんをやっつけるよう指令を出します。その情報を受け取った攻撃隊が、がん細胞のみを狙い撃つため、より効果的に副作用を抑えてがんを攻撃することが可能になると考えられています。
アメリカでは、前立腺がんに対して承認されています。
「ペプチド」とは、タンパク質が分解されて断片化したもので、アミノ酸が2個以上結合した短い鎖のことです。
がん細胞特有のペプチドを解析し、人工的に合成したペプチドワクチンを患者さんに投与することで、樹状細胞による抗原提示を促し、キラーT細胞の攻撃力を高める治療法が、がんペプチドワクチン療法です。現在、大学病院などで臨床研究や治験が行われています。
遺伝子医療の技術を用いて、がん抗原を特異的に認識する抗体の遺伝子とT細胞の活性化に必要な補助刺激分子を結合させた遺伝子を患者さん自身から取り出したT細胞に組み込み、その後、患者さんの体内に戻すという治療法です。
難治性のがんの治療として期待されています。
NKT細胞は、T細胞、B細胞、NK細胞といった免疫細胞に次いで発⾒された免疫細胞です。NK細胞とT細胞の療法の性質を併せ持ち、他の免疫細胞が分業している仕事をすべて自身で行えることから、免疫システムにおいて極めて重要なリーダー的な存在です。
がん細胞には、腫瘍抗原を発現しているがん細胞と、発現していないがん細胞があります。従来の免疫療法ではどちらか一方のがん細胞を攻撃しますが、NKT細胞標的治療は、がん細胞そのものを標的とせずに、免疫系の司令塔であるNKT細胞を活性化します。
人の免疫応答を誘発する役割を持つ腫瘍抗原によって、効果の制限を受けないので、新たに出現する変異がん細胞への抗腫瘍効果も期待することが可能です。
体内にある“免疫のリーダー”
NKT細胞を活性化して、
がん細胞を攻撃する
「NKT細胞(ナチュラルキラーT細胞)」を人工的に活性化し、免疫を高める治療法です。
NKT細胞は、敵(がん)の特徴を認識し、総攻撃することも、長期にわたって記憶することも可能。
ほかの免疫細胞が分業している仕事を、自身で行いつつ、ほかの免疫細胞に指示を出せるという、免疫のリーダー的役割を果たしています。
成分採血
提携医療機関に外来。受療適格性判断のための血液検査をおこなったのち、約1週間後に成分献血を実施します。
ベッドに横になった状態で、4~5時間かけて特定の成分だけを保存する方法で、日本赤十字での成分献血と同様の方法で行われます。
この採血した単核球(リンパ球、単球)の層を細胞培養施設に移送します。
培養
単核球層から単球(白血球の3~8%を占める白血球の成分の一種。感染に対する防衛の開始に重要な細胞のこと)を単離し、樹状細胞へ分化誘導します。
結合
分化誘導された樹状細胞は、未熟な状態です。
これを十分に成熟化させるために引き続き培養し、免疫活性化物質を添加してNKT細胞を活性化する細胞を作り上げます。
この技術は理研免疫再生医学の特許であり、RIKEN-NKT™において使用されています。
また、この免疫活性化物質は、GMP製造(医薬品の製造管理及び品質管理の基準)され、理研免疫再生医学が独占的権利を持っています。
これらの技術は、理研免疫再生医学と提携しているクリニックに提供されています。
体内に戻す
成分採血から2週間後に、NKT細胞を活性化するための細胞(目的細胞)が医療機関に戻されます。医療機関にて、-80℃以下で凍結保存し、患者様が外来したときに、皮下注射または静脈への点滴により体内に目的細胞を戻します。日帰りでの治療になります。
理研発のメディカルサイエンス企業である、株式会社理研免疫再生医学では、NKT細胞標的治療に必要な薬剤や培養方法などを開発して、提携医療機関や共同研究機関等との協力により、保険外診療としてNKT細胞標的治療技術を普及することに努めています。
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