sponsored by 株式会社理研免疫再生医学

CLOSE
このサイトは 「株式会社理研免疫再生医学」をスポンサーとして、Zenken株式会社が運営しています。
原発不明がんとは、がんの転移は確認されているものの、最初に発生した場所(原発巣)がわからない状態を指します。
通常、がんは原発巣によって「肺がん」「胃がん」「大腸がん」などと診断されます。診断後は、転移の有無を調べて病期(ステージ)を分類し、治療方針を決定します。転移巣が先に見つかるケースもありますが、その場合は検査によって原発巣を特定し、診断名を確定します。
一方、原発不明がんは、画像診断や病理検査などを行っても原発部位を特定できず、どこからどこへ転移したのか経過がわからない状態です。原発巣が特定できないと、より適切で効果的な治療法を選ぶことが難しくなります。
その後の経過によって原発巣を突き止められる場合もありますが、多くは最後まで不明なままです。
国内で原発不明がんと診断される人は、年間でおよそ7,400人といわれています。がん全体の1〜5%ほどを占めると考えられており、希少がんの一つです。発症の傾向としては、女性のほうが男性よりもやや多く、年齢では65歳以上の方に多く見られます。
ただし、原発不明がんと診断されても、原発巣や転移の経過は患者さんによって異なります。同じ病態を示すケースは非常に少なく、まさに「患者さんの数だけ症例がある」といえるのが原発不明がんの特徴です。
がんが最初にどこで発生したのかを特定できない主な理由として、次のようなことが考えられます。
原発不明がんの症状は患者さんによってさまざまで、全員に共通する特徴的な症状はありません。転移した臓器に関連した症状があらわれる場合もあれば、自覚症状がほとんどないこともあります。気になる症状が続くときは、早めにかかりつけの医師などに相談しましょう。
リンパ節は、原発不明がんが最も多く発見される部位です。リンパ節の腫れによってしこりができることがありますが、痛みを伴わないケースがほとんどです。
首のまわりやわきの下、太ももの付け根など、体の表面近くにあるリンパ節に転移している場合は、皮ふの上からしこりを触れて確認できることもあります。
骨に転移している場合、初期はあまり症状が出ません。
進行すると、骨を包む骨膜や神経が障害され、痛みがあらわれます。脊椎骨(背骨)に転移した場合は、がんが脊髄や神経を圧迫し、しびれや痛み、麻痺などが生じることもあります。
また、がんによって骨がもろくなり、骨折(病的骨折)を引き起こすこともあります。骨への転移は、痛みの自覚症状で気づくケースのほか、骨折をきっかけに発見されることが多いのも特徴です。
胸膜や腹膜にがんが転移すると、胸水や腹水がたまることがあります。
胸水がたまると心臓や肺が圧迫され、息苦しさや胸の痛みを感じることがあります。腹水の場合は、お腹が張るような感覚や腹部膨満感が見られるのが特徴です。
肺や肝臓への転移は、一般的に進行するまで目立った症状があらわれません。
転移したがんの大きさや数、場所によって症状が異なり、たとえば肺への転移では、せきやたん、息苦しさなどの症状がみられることがあります。肝臓に転移している場合は、お腹の上部に不快感や膨満感があらわれるほか、皮ふや白目が黄色っぽくなる黄疸(おうだん)や、しこりを触れて確認できることもあります。
初期は自覚症状がほとんどないため、健康診断や人間ドックの検査で偶然見つかるケースも少なくありません。
がんの疑いがあるものの原発巣がわからない場合は、詳しい診察と検査を行い、原発巣の手がかりを探します。
検査方法としては、腫瘍マーカーを含む血液検査をはじめ、尿検査やレントゲン、CT検査、MRI検査などを実施します。そのほか、内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)や核医学検査(骨シンチグラフィー・PET-CT検査)、マンモグラフィによる乳房の画像検査が必要になることもあります。
続いて、がんの確定診断のために病理検査(病理診断)を行います。病理検査では、がんの組織を切除または特殊な針で採取し、がん細胞のタイプ(組織型や性質)を詳しく調べます。原発巣を特定するだけでなく、今後の治療方針を決めるうえでも重要な検査です。
これらの検査を行っても原発巣を特定できない場合に、「原発不明がん」と診断されます。
一般的ながんでは、ステージ(病気の進行段階)によって治療法を決定します。しかし、原発不明がんにはステージ分類が設定されていません。そのため、最初にあらわれた症状や病理検査で分かった組織型をもとに、最も可能性の高い原発巣を想定し、治療方針を決めていきます。
原発不明がんは、発見された時点ですでに転移していることが多いため、抗がん剤を中心とした薬物療法が行われるのが一般的です。ただし、特定の治療法に反応するケースもあり、その場合は外科手術や放射線治療などの局所治療が行われます。
ここからは、「特定の治療方法が考えられる場合」と「特定の治療方法が考えられない場合」、それぞれの治療法について解説します。
原発巣をある程度推定できる場合は、がんの種類に応じて外科手術や放射線治療、抗がん剤による標準治療が行われます。
たとえば、女性でわきの下に原発不明のリンパ節転移(腺がん)がみられる場合には、乳がんと同様に外科手術を中心とした治療を実施します。男性で骨転移があり、腫瘍マーカーのPSAが上昇している場合は、前立腺がんに準じた治療が行われます。
また、首のまわりのリンパ節に転移(扁平上皮がん)があり、転移巣が比較的小さく腫瘍の数も少ない場合には、単独での放射線治療、または抗がん剤との併用治療が行われます。
このように特定の治療法が考えられるケースは、原発不明がん全体の約20%程度といわれています。
原発不明がんの約80%は、がん病変の広がりや組織の特徴に一定の傾向がなく、治療法を特定するのが難しいとされています。
また、発見された時点ですでに転移が進んでいるケースが多く、外科手術で病巣をすべて取り除くことは困難です。このような場合は、がんを小さくして症状を和らげることを目的に、抗がん剤を中心とした薬物療法が行われます。
腫瘍が大きくなり、食事がとりづらくなるなど日常生活に支障があるときは、QOL(生活の質)を保つための手術が検討されることもあります。たとえば、腫瘍の一部を摘出したり、人工肛門を造設したりする緩和的な手術です。また、痛みをやわらげる目的で放射線治療を行うこともあります。
このように特定の治療法を選べない場合でも、身体的・精神的な苦痛をできるだけ減らすために、症状緩和を目的とした治療が選ばれることがあります。
※❶~❹をクリックすると、
それぞれの詳しい説明が表示されます

体内にある“免疫のリーダー”
NKT細胞を活性化して、
がん細胞を攻撃する
「NKT細胞(ナチュラルキラーT細胞)」を人工的に活性化し、免疫を高める治療法です。
NKT細胞は、敵(がん)の特徴を認識し、総攻撃することも、長期にわたって記憶することも可能。
ほかの免疫細胞が分業している仕事を、自身で行いつつ、ほかの免疫細胞に指示を出せるという、免疫のリーダー的役割を果たしています。
成分採血
提携医療機関に外来。受療適格性判断のための血液検査をおこなったのち、約1週間後に成分献血を実施します。
ベッドに横になった状態で、4~5時間かけて特定の成分だけを保存する方法で、日本赤十字での成分献血と同様の方法で行われます。
この採血した単核球(リンパ球、単球)の層を細胞培養施設に移送します。
培養
単核球層から単球(白血球の3~8%を占める白血球の成分の一種。感染に対する防衛の開始に重要な細胞のこと)を単離し、樹状細胞へ分化誘導します。
結合
分化誘導された樹状細胞は、未熟な状態です。
これを十分に成熟化させるために引き続き培養し、免疫活性化物質を添加してNKT細胞を活性化する細胞を作り上げます。
この技術は理研免疫再生医学の特許であり、RIKEN-NKT™において使用されています。
また、この免疫活性化物質は、GMP製造(医薬品の製造管理及び品質管理の基準)され、理研免疫再生医学が独占的権利を持っています。
これらの技術は、理研免疫再生医学と提携しているクリニックに提供されています。
体内に戻す
成分採血から2週間後に、NKT細胞を活性化するための細胞(目的細胞)が医療機関に戻されます。医療機関にて、-80℃以下で凍結保存し、患者様が外来したときに、皮下注射または静脈への点滴により体内に目的細胞を戻します。日帰りでの治療になります。

理研発のメディカルサイエンス企業である、株式会社理研免疫再生医学では、NKT細胞標的治療に必要な薬剤や培養方法などを開発して、提携医療機関や共同研究機関等との協力により、保険外診療としてNKT細胞標的治療技術を普及することに努めています。
![]()
目次