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胆道がんは、胆道(胆管や胆のう、十二指腸乳頭部)にできるがんの総称です。このがんは胆管の内側や周囲の組織に発生し、周囲の臓器にも広がる可能性があるため、発見が遅れると治療が難しくなることがあります。
胆道がんには発生部位によってさまざまなタイプがあり、それぞれ異なる症状や治療法が用いられます。この記事では、胆道がんの特徴や症状、治療法について解説します。
胆道がんは胆管に発生する「胆管がん」、胆のうに発生する「胆のうがん」、さらに十二指腸乳頭部に発生する「十二指腸乳頭部がん」に分けられます。胆管がんはさらに、「肝内胆管がん」と「肝外胆管がん」に分かれ、肝外胆管がんはがんが発生した位置により「肝門部領域胆管がん」や「遠位胆管がん」に分類されます。
胆道がんはどの部位に発生しても、がんが進行すると肝臓やリンパ節、さらには肺や膵臓などの周囲の臓器に転移することがあり、早期発見と適切な治療が非常に重要です。ただ、発生初期には自覚症状が少ないため、早期発見が難しいがんの1つとされています。
全国がん登録罹患データによると、2020年に胆のう・胆管がんと診断されたのは21,392例で、内訳は男性11,705例、女性9,687例でした。
5年相対生存率は全病期で24.5%と低く、予後不良のがん種の1つとされています。
胆道がんの症状は、がんがどの部位にあるかで異なります。肝外胆管がんや十二指腸乳頭部がんの場合、胆汁の流れががんによって妨げられるため、「黄疸(おうだん)」がよく見られます。
黄疸は、皮膚や白目が黄色くなる、尿が濃い茶色になる、便の色が白っぽくなるなどの症状で、胆道の狭窄(せまくなること)や詰まりが原因です。黄疸は、がんが胆道を圧迫して胆汁がうまく流れなくなることで起こり、他にも全身のかゆみやだるさが伴うこともあります。
肝内胆管がんや胆のうがんは、早期には自覚症状が出にくいですが、がんが進行すると黄疸や右側のわき腹やみぞおちの痛みが現れることがあります。また、体重が急激に減ったり、食欲が低下したりすることも見られます。
これらの症状が現れた場合、胆道がん以外にも胆石症や胆のう炎など他の胆道系の病気も考えられるため、医師の診察を受けて正確な診断を行うことが必要です。
胆道がんの進行度は「ステージ」として分類され、ステージ0からⅣ期まであります。このステージは、がんがどれだけ周囲の組織や臓器に広がっているか、またリンパ節や他の遠隔臓器に転移があるかどうかで決まります。
早期の0期やⅠ期は、がんが胆道にとどまっている状態で、手術による完治が見込まれるケースも多いですが、進行するにつれて肝臓や膵臓などに広がりやすくなり、治療が難しくなります。
治療法の選択は、ステージのほかに患者さんの体力や年齢、全身の健康状態も考慮して決定されます。特に胆道がんの手術は体に負担がかかるため、担当医とよく相談し、自分に合った治療法を選ぶことが重要です。
胆道がんの治療は、がんの進行具合や発生部位によりさまざまです。ここでは、主な治療方法を紹介します。
胆道がんの標準的な治療は、がんの取り残しがないようにがん細胞を切除する「手術」です。がんがどこにあるかで手術の方法が異なりますが、胆道がんの手術は体に負担がかかりやすい傾向があるため、担当医と十分に話し合いながら進めることが大切です。
肝内胆管がんは、がんが肝臓の中にある胆管に発生したもので、肝臓の一部を切除してがんを取り除く手術が行われます。
がんが広範囲に広がっている場合は、肝臓を広範囲で切除する「拡大肝葉切除」が必要になることもあります。また、がんが肝門(肝臓の入口部分)に近い場合、周囲のリンパ節も同時に切除することがあります。
肝門部領域胆管がんは、肝臓への血流や胆汁の流れをつかさどる部位に発生するがんで、複雑な手術が必要です。この手術では、がんが発生した胆管に加えて、肝臓や胆のう、周囲のリンパ節も切除し、胆汁の流れを保つための再建手術も行われます。肝門部は構造が複雑なため、専門的な知識と技術が求められる難しい手術といえます。
遠位胆管がんは膵臓の近くにある胆管に発生するため、がんが膵臓にも広がっていることが多く、膵頭十二指腸切除という大がかりな手術が行われます。この手術では、胆管や膵臓、十二指腸、胃の一部を切除し、残った臓器をつなぎ合わせる再建手術も必要です。消化機能に関わる臓器が多く含まれるため、術後の生活に影響が出る場合もあります。
胆のうがんは、がんが胆のう内部にとどまっている場合には胆のうの摘出手術が行われます。がんが周囲に広がっている場合には、肝臓や膵臓、十二指腸など、周辺の臓器も含めて切除が必要になることがあります。胆のうがんは早期発見が難しいため、広がっている場合には手術の範囲が大きくなることもあります。
十二指腸乳頭部がんは膵頭十二指腸切除が標準的な手術方法です。十二指腸乳頭部は胆管と膵管が合流する部位で、消化に関わる重要な部分です。この手術では、十二指腸、膵臓、胆管、胆のうを切除し、その後、消化器官をつなぎ直す再建手術を行います。
胆道がんの薬物療法は、主に手術が難しい進行がんや再発したがんに対して行われます。抗がん薬は体内をめぐり、転移したがん細胞や画像に映らない小さながん細胞に対して効果を期待できます。
薬物療法では、抗がん剤を使った治療が中心で、複数の薬を組み合わせることで治療効果を高めることが可能です。胆道がんでよく使用される薬剤としては、ゲムシタビンやシスプラチン、TS1(ティーエスワン)などがあり、患者さんの状態に合わせて最適な組み合わせが検討されます。
放射線治療は、がんの増殖を抑えたり症状を緩和したりすることを目的に行われます。胆道がんの場合、手術でがんを完全に取り除けなかった場合の補助療法や、手術が難しい場合の症状緩和のために使用されます。
がんが他の臓器に転移していない場合には、放射線でがんの進行を抑えつつ、痛みや黄疸の軽減を図ることもあります。ただし、放射線治療の効果には個人差があるため、担当医としっかり話し合うことが大切です。
免疫療法は、患者さん自身の免疫力を利用してがんと戦う治療です。近年では、免疫チェックポイント阻害薬と呼ばれる薬が、他の治療が難しい胆道がんにも使用されることがあります。これは、体内の免疫細胞を活性化し、がん細胞を攻撃する力を高める治療法です。
特に、進行がんや再発がんに対して一定の効果が期待されていますが、免疫療法には個人差があるため、慎重に治療方針を決定します。
体内にある“免疫のリーダー”
NKT細胞を活性化して、
がん細胞を攻撃する
「NKT細胞(ナチュラルキラーT細胞)」を人工的に活性化し、免疫を高める治療法です。
NKT細胞は、敵(がん)の特徴を認識し、総攻撃することも、長期にわたって記憶することも可能。
ほかの免疫細胞が分業している仕事を、自身で行いつつ、ほかの免疫細胞に指示を出せるという、免疫のリーダー的役割を果たしています。
成分採血
提携医療機関に外来。受療適格性判断のための血液検査をおこなったのち、約1週間後に成分献血を実施します。
ベッドに横になった状態で、4~5時間かけて特定の成分だけを保存する方法で、日本赤十字での成分献血と同様の方法で行われます。
この採血した単核球(リンパ球、単球)の層を細胞培養施設に移送します。
培養
単核球層から単球(白血球の3~8%を占める白血球の成分の一種。感染に対する防衛の開始に重要な細胞のこと)を単離し、樹状細胞へ分化誘導します。
結合
分化誘導された樹状細胞は、未熟な状態です。
これを十分に成熟化させるために引き続き培養し、免疫活性化物質を添加してNKT細胞を活性化する細胞を作り上げます。
この技術は理研免疫再生医学の特許であり、RIKEN-NKT™において使用されています。
また、この免疫活性化物質は、GMP製造(医薬品の製造管理及び品質管理の基準)され、理研免疫再生医学が独占的権利を持っています。
これらの技術は、理研免疫再生医学と提携しているクリニックに提供されています。
体内に戻す
成分採血から2週間後に、NKT細胞を活性化するための細胞(目的細胞)が医療機関に戻されます。医療機関にて、-80℃以下で凍結保存し、患者様が外来したときに、皮下注射または静脈への点滴により体内に目的細胞を戻します。日帰りでの治療になります。
理研発のメディカルサイエンス企業である、株式会社理研免疫再生医学では、NKT細胞標的治療に必要な薬剤や培養方法などを開発して、提携医療機関や共同研究機関等との協力により、保険外診療としてNKT細胞標的治療技術を普及することに努めています。
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