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子宮体がんは、女性の子宮内膜から発生するがんで、特に閉経後の女性に多く見られます。比較的早期に不正出血などの症状が現れるため、初期段階で発見しやすいという特徴があります。一方で、適切な検査や治療を受けるタイミングを逃すと、進行して周囲の臓器や遠隔部位に転移する可能性があります。
この記事では、子宮体がんの特徴や症状、治療法について、わかりやすく丁寧に解説します。
子宮は、骨盤内にある袋状の臓器で、「子宮体部」と「子宮頸部」の2つの部分に分かれています。このうち子宮体部にできるがんが「子宮体がん」です。子宮体がんは、がん全体の中でも比較的よく見られる種類で、ほとんどの場合「子宮内膜がん」に分類されます。
発症リスクとして、肥満や糖尿病、高血圧といった生活習慣病、またホルモンバランスの乱れが挙げられます。特にエストロゲンという女性ホルモンが長期間高い状態にさらされると、子宮内膜がんのリスクが高まることがわかっています。また、妊娠経験がないことや、遺伝的な要因も関係している場合があります。
早期の段階で適切な治療を受けることができれば、良好な経過を期待できますが、進行すると子宮頸部や腟、さらにリンパ節や卵巣、肺、肝臓など遠くの臓器に転移することもあります。
全国がん登録罹患データによると、2020年に子宮体がんと診断された患者数は17,779例でした。年齢層別では、55~59歳が最も多く、次いで50~54歳、60~64歳の順に多いことがわかっています。
また、40代での発症も増加傾向にあり、月経不順や妊娠・出産経験の少なさ、肥満などがリスク要因となる場合があります。20~30代の患者数は少ないものの、発症例が報告されているため、どの年代でもリスクがゼロとは言えません。身の体の変化に注意を払い、必要に応じて早めに婦人科を受診することが大切です。
子宮体がんで最も多く見られる初期症状は、「月経以外での不正出血」です。出血量が少ない場合も多く、例えばおりものに血が混ざる程度や、茶褐色の汚れが見られる程度のこともあります。わずかな出血であっても、早めに婦人科を受診しましょう。
進行すると、おりものの量が増えたり、匂いが強くなったりする変化が見られることがあります。さらに、下腹部の痛み、排尿時の痛み、性交時の痛みなど、がんの進行に伴ってさまざまな症状が現れる場合もあります。また、がんが周囲の組織に広がると、脚のむくみや全身のだるさを感じることもあります。
なお、一般的な子宮がん検診では、子宮頸がんの検査のみが行われることが多いです。不正出血があった際に、「子宮がん検診を受けているから大丈夫」と自己判断せず、早めに婦人科に相談することが大切です。
子宮体がんは、その進行状況によってⅠ期からⅣ期までのステージ(進行期)に分類されます。数字が大きくなるほど、がんが進行していることを示します。
ステージⅠでは、がんが子宮体部内にとどまっている状態です。この段階で発見されれば、治療によって完治が期待できる可能性が高いです。ステージⅡになると、がんが子宮頸部(子宮の入り口部分)にまで達しますが、まだ子宮外には広がっていません。
ステージⅢになると、がんが子宮を超えて、骨盤内や腟、リンパ節など周囲の組織に広がっている状態です。そしてステージⅣでは、がんが膀胱や直腸といった隣接臓器に達したり、肺や肝臓といった遠隔の臓器に転移している状態です。
子宮体がんの正確なステージは、手術でがんを取り除いた後に行う病理検査によって判明します。早期発見ができれば、治療の選択肢も広がります。普段から体の変化に注意を払い、気になる症状があれば早めに医師に相談することが大切です。
子宮体がんの治療は、手術が第一選択となります。しかし、患者さんの全身状態により手術が難しい場合や、手術後に再発リスクが高いと判断された場合には、放射線治療や薬物療法が行われます。
それぞれの治療法について詳しく見ていきましょう。
手術は子宮体がんの主要な治療法であり、がんを取り除くとともに、その広がりを正確に診断して今後の治療方針を決める重要なステップです。がんの進行度に応じて以下の手術法が選ばれます。
単純子宮全摘出術は、がんが子宮体部内にとどまっている場合に行われる手術です。子宮に加えて両側の付属器(卵巣・卵管)を摘出します。
手術範囲が比較的狭く、合併症のリスクも少ないため、早期の子宮体がんに適しています。
準広汎子宮全摘出術は、がんが子宮頸部に近い場合や、やや広がりがある場合に適用される手術です。子宮と付属器に加え、周囲の組織や腟壁の一部を摘出します。
広汎子宮全摘出術は、がんが子宮頸部やその周囲の組織に広がっている場合に行われます。子宮、卵管、卵巣、腟、周囲の組織、さらに骨盤内のリンパ節も一緒に切除します。
広範囲の切除を行うため、がんを完全に取り除ける可能性は高くなりますが、リンパ浮腫や排尿トラブルなどの合併症リスクが伴うため、慎重な検討が必要です。
放射線治療は、高エネルギーの放射線を用いてがん細胞を攻撃し、がんを縮小させる治療法です。手術が難しい場合や術後の再発予防として行われるほか、進行したがんの症状緩和にも用いられます。
放射線治療には、体外から放射線を照射する「外照射」と、子宮内や腟内に放射線を当てる「内照射」の2つの方法があり、がんの進行度や患者さんの体調に応じて使い分けられます。
副作用として、下痢や直腸炎、膀胱炎などが生じる場合がありますが、近年では治療技術の向上により副作用が軽減されるケースも増えています。
薬物療法は、術後の再発リスクが高い場合や進行したがんに対して行われる治療です。主に抗がん薬を使用し、がん細胞の分裂や増殖を抑えることで治療を行います。
子宮体がんの治療では、アントラサイクリン系、タキサン系、白金製剤などの抗がん薬を組み合わせて用いることが一般的です。抗がん薬の使用に伴い、吐き気、脱毛、免疫力低下といった副作用が見られることもありますが、近年では副作用を軽減するための薬も開発されており、以前と比べると治療を継続しやすくなっています。
免疫療法は、患者さん自身の免疫力を活性化させてがんを攻撃する治療法です。この治療法では、がん細胞が免疫から逃れる仕組みを阻害したり、免疫細胞の働きを強化したりすることで、がんの進行を抑えます。免疫チェックポイント阻害薬と呼ばれる薬剤が代表的で、子宮体がんを含むいくつかのがん種に対して使用されています。
免疫療法は、特に手術や薬物療法が難しい場合や、進行したがんに対する治療の選択肢として注目されています。
体内にある“免疫のリーダー”
NKT細胞を活性化して、
がん細胞を攻撃する
「NKT細胞(ナチュラルキラーT細胞)」を人工的に活性化し、免疫を高める治療法です。
NKT細胞は、敵(がん)の特徴を認識し、総攻撃することも、長期にわたって記憶することも可能。
ほかの免疫細胞が分業している仕事を、自身で行いつつ、ほかの免疫細胞に指示を出せるという、免疫のリーダー的役割を果たしています。
成分採血
提携医療機関に外来。受療適格性判断のための血液検査をおこなったのち、約1週間後に成分献血を実施します。
ベッドに横になった状態で、4~5時間かけて特定の成分だけを保存する方法で、日本赤十字での成分献血と同様の方法で行われます。
この採血した単核球(リンパ球、単球)の層を細胞培養施設に移送します。
培養
単核球層から単球(白血球の3~8%を占める白血球の成分の一種。感染に対する防衛の開始に重要な細胞のこと)を単離し、樹状細胞へ分化誘導します。
結合
分化誘導された樹状細胞は、未熟な状態です。
これを十分に成熟化させるために引き続き培養し、免疫活性化物質を添加してNKT細胞を活性化する細胞を作り上げます。
この技術は理研免疫再生医学の特許であり、RIKEN-NKT™において使用されています。
また、この免疫活性化物質は、GMP製造(医薬品の製造管理及び品質管理の基準)され、理研免疫再生医学が独占的権利を持っています。
これらの技術は、理研免疫再生医学と提携しているクリニックに提供されています。
体内に戻す
成分採血から2週間後に、NKT細胞を活性化するための細胞(目的細胞)が医療機関に戻されます。医療機関にて、-80℃以下で凍結保存し、患者様が外来したときに、皮下注射または静脈への点滴により体内に目的細胞を戻します。日帰りでの治療になります。
理研発のメディカルサイエンス企業である、株式会社理研免疫再生医学では、NKT細胞標的治療に必要な薬剤や培養方法などを開発して、提携医療機関や共同研究機関等との協力により、保険外診療としてNKT細胞標的治療技術を普及することに努めています。
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