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悪性リンパ腫は、血液のがんの一種で、リンパ球が異常に増殖し、リンパ節や体のさまざまな部位に腫瘤(しゅりゅう)を作る病気です。進行するとリンパ節だけでなく、全身の臓器にも広がる可能性があります。この記事では、悪性リンパ腫の特徴や種類、治療法について詳しく解説します。
悪性リンパ腫は、白血球の一種であるリンパ球ががん化し、異常に増殖することで発症します。主にリンパ節や脾臓、扁桃、胸腺などのリンパ系組織にしこりができることが多いですが、リンパ球は全身をめぐっているため、消化管や肺、骨髄、脳、皮膚などにも発生する可能性があります。
悪性リンパ腫には100種類以上の病型があり、進行の速さや治療法も異なります。大きく分けると「ホジキンリンパ腫」と「非ホジキンリンパ腫」の2つのタイプがあり、日本では非ホジキンリンパ腫が圧倒的に多いのが特徴です。
悪性リンパ腫の罹患率は年々増加しており、全国がん登録のデータによると、2020年に悪性リンパ腫と診断された患者数は35,997例でした。
男女別にみると男性19,246例、女性16,751例で、男性のほうがやや多い傾向にあります。発症年齢の幅は広く、若年層から高齢者まで幅広い年齢層で発症しますが、特に中高年層での発症が多く見られます。
情報参照元:がん情報サービス(https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/25_ml.html)
悪性リンパ腫は、大きく「ホジキンリンパ腫」と「非ホジキンリンパ腫」に分類されます。
特徴的ながん細胞(ホジキン細胞)が確認できるものは、ホジキンリンパ腫に分類されます。日本では比較的少ないタイプのリンパ腫ですが、適切な治療を受けることで治療成績が良いタイプです。
非ホジキンリンパ腫は、日本人の悪性リンパ腫の90%以上を占めるもので、がん化したリンパ球の種類によって「B細胞性」「T細胞性」「NK細胞性」に分けられます。そこからさらに細かく分類されるため、種類が非常に多く、治療法や病気の進行スピードも変わってきます。
悪性リンパ腫の主な症状は、リンパ節の腫れです。首やわきの下、足の付け根などにしこりができることが多く、痛みを伴わないことが特徴です。そのため、自分では気づかずに進行してしまうこともあります。
また、腫瘍が特定の部位にできると、その部位の症状が現れることがあります。たとえば、胃腸のリンパ腫では腹痛や吐き気、消化不良がみられます。脳のリンパ腫では頭痛やしびれ、視力低下といった症状が現れることもあります。
その他にも、倦怠感や発熱、寝汗、体重減少といった全身症状が見られることがあり、これらは「B症状」と呼ばれます。病気の進行によって症状が変わるため、気になる症状がある場合は早めに医療機関を受診することが大切です。
悪性リンパ腫は、病気の広がり方によってⅠ期からⅣ期までの4段階に分類されます。
Ⅰ期は、がん細胞が1つのリンパ節の領域、または1つの臓器のみにとどまっています。がんが局所的であるため、放射線治療や薬物療法による治療効果が期待しやすい段階です。Ⅱ期は、がんが横隔膜の上または下のどちらか一方に広がり、複数のリンパ節に広がっている状態です。
Ⅲ期は、がんが横隔膜を越えて、上下両方のリンパ節に広がっている状態です。たとえば、首のリンパ節だけでなく、足の付け根のリンパ節にも腫瘍が見られるケースが該当します。
Ⅳ期は、がん細胞がリンパ節を超えて、肝臓、肺、骨髄、脳などの主要な臓器にまで広がっている状態です。たとえば、肺や肝臓に腫瘍が見つかったり、骨髄にがん細胞が確認されるケースが該当します。
非ホジキンリンパ腫は、日本人の悪性リンパ腫の90%以上を占める疾患です。進行の速さによって「低悪性度」「中悪性度」「高悪性度」の3つに分けられます。低悪性度は進行が非常に遅く、年単位で進行していきますが、高悪性度は治療しないと日~週単位で進行するため、早急な治療が必要です。
また、非ホジキンリンパ腫は、リンパ球の種類によって大きく「B細胞性リンパ腫」「T細胞性リンパ腫」「NK細胞性リンパ腫」の3つに分けられます。
B細胞性リンパ腫は最も多いタイプで、約80~90%の非ホジキンリンパ腫がこれに分類されます。B細胞は抗体を作る役割を持つリンパ球ですが、がん化するとリンパ節や骨髄、消化管などさまざまな場所に腫瘍を形成します。
T細胞性リンパ腫はT細胞ががん化するタイプで、比較的まれですが、進行が速いものが多いです。皮膚や腸管、血液中に腫瘍が広がることがあります。
NK細胞性リンパ腫はさらに少ないタイプですが、日本や東アジアでは比較的多く見られます。鼻や副鼻腔(鼻の奥の空洞)に腫瘍ができる「節外性NK/T細胞リンパ腫」などが含まれます。
非ホジキンリンパ腫の治療は、悪性度(進行の速さ)や病期(がんの広がり具合)によって異なります。
低悪性度リンパ腫の場合は、進行が遅いため、すぐに治療を始めずに経過観察を行うこともあります。一方で、中悪性度や高悪性度リンパ腫の場合は、診断後すぐに薬物療法を開始することが多いです。進行の速いタイプでは、造血幹細胞移植が行われることもあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
低悪性度リンパ腫は、進行が非常にゆっくりです。症状がほとんどない場合は、すぐに抗がん剤などの治療を始めず、「経過観察」として定期的に検査を行いながら病気の進行を見守ることもあります。これは、早期に治療を始めても長期的な予後に大きな差がないことが分かっているためです。
病気が進行した場合や、腫瘍が大きくなり症状が出てきた場合には、放射線療法や薬物療法が検討されます。放射線療法は、局所にとどまっているリンパ腫に対して有効で、副作用が少ないため比較的負担の少ない治療方法です。特にⅠ期やⅡ期の限局期では、放射線のみで完治を目指せることもあります。薬物療法としては、抗がん剤や免疫療法が使われることが多いです。
中悪性度リンパ腫は、低悪性度リンパ腫よりも進行が速く、早期の治療が必要です。治療の中心となるのは薬物療法で、一般的には「R-CHOP療法」と呼ばれる抗がん剤の組み合わせが用いられます。
より治療効果を高めるため、放射線治療を併用することもあります。
高悪性度リンパ腫は、進行が非常に速いため、診断されたらできるだけ早く治療を開始する必要があります。
高悪性度リンパ腫の治療では、R-CHOP療法よりも強力な化学療法が行われることが多いです。短期間でがん細胞を叩くために強い抗がん剤を用いますが、副作用も強く出てしまうため、入院して治療を受けることが一般的です。場合によっては造血幹細胞移植や免疫療法が行われます。
ホジキンリンパ腫は欧米では多く見られる疾患ですが、日本では少なく、全体の3~6%を占めるとされています。ホジキンリンパ腫の特徴は、がん細胞に「ホジキン細胞」と呼ばれる特有の細胞が含まれていることです。このがん細胞はリンパ節の中で増殖し、徐々に周囲のリンパ節へと広がることがあります。
最も多い症状は、首や脇の下、足の付け根のリンパ節の腫れですが、痛みを伴わないことが多いため、風邪などと見分けがつきにくいことがあります。
ホジキンリンパ腫は進行が比較的ゆっくりで、治療に対する反応が良いタイプが多いため、適切な治療を行えば完治が期待できます。
ホジキンリンパ腫の治療は、病期(ステージ)や患者さんの状態に応じて決定されます。一般的には化学療法(抗がん剤治療)が中心となり、場合によっては放射線治療が併用されます。
Ⅰ期やⅡ期の早期ホジキンリンパ腫では、抗がん剤と放射線治療を組み合わせる方法が標準的です。特に、「ABVD療法」と呼ばれる4種類の抗がん剤を組み合わせた治療が広く用いられています。Ⅲ期やⅣ期の進行期ホジキンリンパ腫では、抗がん剤治療の回数を増やし、より集中的な治療が行われます。
最近では免疫チェックポイント阻害薬と呼ばれる新しい治療法も登場し、再発や難治性のホジキンリンパ腫に対して有望な選択肢となっています。
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体内にある“免疫のリーダー”
NKT細胞を活性化して、
がん細胞を攻撃する
「NKT細胞(ナチュラルキラーT細胞)」を人工的に活性化し、免疫を高める治療法です。
NKT細胞は、敵(がん)の特徴を認識し、総攻撃することも、長期にわたって記憶することも可能。
ほかの免疫細胞が分業している仕事を、自身で行いつつ、ほかの免疫細胞に指示を出せるという、免疫のリーダー的役割を果たしています。
成分採血
提携医療機関に外来。受療適格性判断のための血液検査をおこなったのち、約1週間後に成分献血を実施します。
ベッドに横になった状態で、4~5時間かけて特定の成分だけを保存する方法で、日本赤十字での成分献血と同様の方法で行われます。
この採血した単核球(リンパ球、単球)の層を細胞培養施設に移送します。
培養
単核球層から単球(白血球の3~8%を占める白血球の成分の一種。感染に対する防衛の開始に重要な細胞のこと)を単離し、樹状細胞へ分化誘導します。
結合
分化誘導された樹状細胞は、未熟な状態です。
これを十分に成熟化させるために引き続き培養し、免疫活性化物質を添加してNKT細胞を活性化する細胞を作り上げます。
この技術は理研免疫再生医学の特許であり、RIKEN-NKT™において使用されています。
また、この免疫活性化物質は、GMP製造(医薬品の製造管理及び品質管理の基準)され、理研免疫再生医学が独占的権利を持っています。
これらの技術は、理研免疫再生医学と提携しているクリニックに提供されています。
体内に戻す
成分採血から2週間後に、NKT細胞を活性化するための細胞(目的細胞)が医療機関に戻されます。医療機関にて、-80℃以下で凍結保存し、患者様が外来したときに、皮下注射または静脈への点滴により体内に目的細胞を戻します。日帰りでの治療になります。
理研発のメディカルサイエンス企業である、株式会社理研免疫再生医学では、NKT細胞標的治療に必要な薬剤や培養方法などを開発して、提携医療機関や共同研究機関等との協力により、保険外診療としてNKT細胞標的治療技術を普及することに努めています。
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